誹謗中傷って結局なに?って話。

ネットの世界を見渡すと、「それって誹謗中傷じゃない?」という言葉が飛び交っています。
「誹謗中傷」って言葉の定義はふんわりしており、相手の言葉が気に食わなければポンッと貼れる魔法のラベル。
それもあってか「誹謗中傷って具体的には?」と聞いてもやっぱりふんわりとした答えしか返ってこないことも多々ある不思議な言葉。
「それって私の気持ちを傷つけたから誹謗中傷!」という自己中心的な解釈がまかり通ってしまえば、批判も指摘も全部アウトとなり、もはや民主主義の敵にもなりかねない。
というわけで今日は、「誹謗中傷ってこれでしょ?」と私が考えている3つの基準を紹介します。
あくまで「主観」じゃなく、第三者が見てもアウトだろってやつです。
目次
① 虚偽の事実で名誉を傷つけるやつ
たとえば、事実無根の「犯罪歴」や「不倫してるらしいよ?」をSNSでばら撒くような行為。
完全にアウトです。
これは「名誉毀損」です。
フィクションを他人に着せて笑いを取ろうとするのは、身内でも冗談では済まない時代です。
② 人格そのものを否定するやつ
「タヒね」「生きる価値ない」「お前みたいなやつが◯◯だからダメなんだ」
この辺はどんなに頭のキレる人でも、人格否定に走った時点で知性を放棄しています。
これは「侮辱罪」や場合によっては「ヘイトスピーチ」としても扱われます。
③ 執拗に繰り返すやつ(粘着質ver.)
「お前ほんと無能だよね」
「だからお前はダメなんだよ」
「ちなみに今日も無能だったよ」
…って、毎日送ってくる人。
このタイプは、たとえ一つひとつが軽めでも、継続することで暴力になります。
「この程度なら…」って思ってる人もいるようですが、俗に言うチリツモというやつです。
なぜ私がこの3つを基準にしているのか?
それは、「俺がそう感じたからだ!」という「感情」ではなく、判例や法に基づく基準で判断したいからです。
「私が傷ついたから誹謗中傷です」では、誰もが加害者になりえるし、誰もが被害者にもなってしまい、言葉を交わすことそのものがリスクになるつまらない社会になります。
だからこそ、
- 事実かどうか
- 社会的な価値を不当に下げるかどうか
- 行動として継続的に悪質かどうか
といった、誰が見ても判断できる共通の物差しを持つことでディストピアのような社会を回避できるはずです。
最後にちょっとだけ本音を
誹謗中傷に敏感な人が増えたのはそれだけ傷ついてきた人が多いということです。
とても大切なことで理解できます。
でも、言葉狩りを正義のフリして振り回すのは、また別の暴力です。
本来ならば法規に基づいて線引きされるべきもではあるが、あまり法でがんじがらめな社会も好ましくはないと個人的には思うので、私たちは個々人でもっと冷静に「これはアウト」「これはセーフ」の線引きをする必要があります。