横行する選挙違反、なぜ選挙違反は無くならないのか

横行する選挙違反

東京都議会議員選挙が始まりました。
定数127に対して271人の立候補と平成以降最も多くの候補者が名乗りをあげ、残り一週間は熱い戦いが繰り広げられそうです。

そんな選挙戦に水を差すようになってしまいますが、告示日の前日時点で既に都選管による各候補者への選挙違反の警告が計33件。かなり多くの選挙違反が横行しているようです。(それでも前回の選挙よりも少ないようですが)

条例といえば「都のルール」です。そして都議とはそのルール(条例)に制定に携わる立場です。その都議を選出する選挙でなぜ選挙違反は横行するのでしょうか。

選挙違反は即時罰則の事例が少ない

選挙違反、正確には公職選挙法違反と言いますが、皆さんがイメージする公職選挙違反といえば「賄賂」が一番最初に頭に浮かぶのではないでしょうか。
賄賂(お金)を贈ったとか受け取ったなどで国会議員が逮捕されると、各メディアで大々的に報道されますのでテレビをつければ連日のように公職選挙法違反という言葉が飛び交います。

しかし、公職選挙法違反イコールお金の授受だけではありません。他にも事前運動や戸別訪問の禁止など公職選挙法は細かく設けられており、街宣活動で良く目にする「のぼり」一つとっても表記次第で公職選挙法違反に該当することがあります。

ではなぜそれらの選挙違反をメディアで目にする機会が少ないのでしょうか。
それはあまりにも法律が細かく設けられているせいで「多少の違反は目を瞑る」習慣ができているからです。

これらもすべて公職選挙法違反

例えば選挙の定番ともいえる「たすき」。これも選挙前までは名前入りを使うのは違反です。同じく先ほどお話した「のぼり」もです。
その為、公選法を順守している候補予定者は「本人」だったり政党名をプリントしたたすきを使っています。

その他にもチラシ。選挙前にはある程度自由に配ることはできますが、選挙期間中は証紙と呼ばれる小さな証明シールを貼っていないものを配布するのは禁止されていますが、後援会にチラシを渡してコッソリ配っているケースもあります。

他にも街中に貼り出されている政治ポスターも選挙前半年前と選挙中はそれぞれ条件付き(選挙半年以内は一人ポスターはNG、選挙中は政党ポスターのみ)での掲示となりますが、あちこちに違反バージョン(一人の候補者のみが写っているもの)が横行しています。

その他挙げればキリがないほど選挙前の政治活動を含めて公選法には細かな規律が設けられています。

それでもそれらの違反が放置されているのは何故でしょうか?

「うっかり」で言い逃れできてしまう

👆これが結論です。
公選法はあまりにも細かく設定されているため、解釈次第でシロくもクロくもなる曖昧な制度です。

だから仮に違反が行われ、選管の確認が入ったとしても「解釈次第ではシロだよね」であったり、あまりにも細かいために「違反だとは気づきませんでした!」というマジで子どものような言い訳に対して「うっかりじゃ仕方ないよね、次は気を付けてね」で済んでしまうことが多々あるのです。

もう一つの原因としては、選挙違反を取り締まるのは警察だけど選挙運動を管理しているのは選挙管理委員会という縦割り制度も影響しています。

管理はするけど取り締まれない選挙管理委員会が制度の是非をチェックするわけなので、出来るのは注意くらいです。
その為、候補者の間では選挙違反をして注意を受けても「2度まではセーフ」なんて俗説まで生まれてしまう有様です。

どうすれば選挙違反は無くせるか?

残念ながら選挙違反は無くなりません、なぜならばチラシやポスターなど制限を超えて配布して露出度を上げるだけ票が増えるからです。

その為、候補者自ら「細かく」かつ「曖昧な」で「言い逃れのできる」公選法を順守するにはあまりにも拘束力であったり罰則が緩すぎるのが現状です。

だからこそ選挙違反を減らすためには有権者が公職選挙法をもっと知ることが重要です。
先述した通り非常に複雑かつ曖昧な制度のため、すべてを網羅することは候補者ですら不可能ですが(だから候補者も「分からなかった」で通ってしまうのですが)、有権者が違反を違反と指摘できるようになれば選挙違反をすることがプラスではなくマイナスイメージを生み出します

それにより各々の候補者は「危険を冒してまで公選法を冒しても損をするだけ」という状況を津売り出すことができますので、堂々と選挙違反を繰り返すことは少なくなるでしょう。でなければ真面目な選挙を貫いている候補がバカを見るだけです。

正しい選挙を作り出すには制度改正のみならず、有権者の皆さんの政治、ではなく選挙に対する理解が必要です。
それはもちろん本来有権者が担うべき事項ではありませんが、ちょっとだけでも意識を向けてもらうことが公平な選挙を生み出し、より正しい候補者の選定に繋がります。

ぜひぜひお願いいたします。


✅著書、マルチタスク思考は以下のリンクから購入できます。

マルチタスク思考(Amazonページ)

明ヶ戸亮太(あけど亮太):経営者×市議会議員
現在40歳:川越市議会議員(現在三期目)・広告会社代表取締役・ICTコンサルタント・FPのマルチタスク / JAPAN MENSA会員
マルチタスク・ラボ
Twitterアカウント

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です