堀江貴文氏 講演会「将来の夢なんか、いま叶えろ。」に参加して。

堀江貴文(ホリエモン)さん、出版記念講演

堀江貴文さんが新書、「将来の夢なんか、いま叶えろ。」を出版しました。

その記念講演会が全国で開催されているとのことで、早速さいたま市会場の講演会に参加してきました。

チケット代は1,500円ですが、当日は受付で新刊(1,300円(税別))がいただけるので実質参加費はほぼゼロ。参加者としては非常にありがたいサービスです。

当日のスケジュールは堀江さんの講演会が60分、ゼロ高の説明会が60分。120分フルで堀江さんの講演を聴きたい!という人は多かったのではないでしょうか。
会場はソーシャルディスタンスを保たれていたので、全席に対して50%の着座率、参加率でいうと100%だったと思います。

堀江貴文氏、教育を語る

講演会の内容は新刊に合わせて現在の教育の問題点に対して、堀江さん独自の視点からこれからの教育論が展開されました。

帰宅後に著書を読みましたが、今後教育に必要となる展望・学校制度の問題点・それらの問題を解消するためにゼロ高で何が行われるかといった構成となっており、教育に携わる方であれば一読することをおススメします。※ゼロ高(ゼロ高等学院)は堀江貴文さん主宰のサポート校。詳細はゼロ高ホームページをご覧ください。

講演の感想としては、堀江さんは教育分野に特に強い危機感を抱いているなというのが率直な感想です。
サポート校を立ち上げるほどのバックボーンがありますので、教育制度に対する見識はさすがです。

平均点を理想とする大人に都合のいい制度、アナログ至上主義の現状、戦後ほとんど変化のない教育現場など、現在の教育制度の不具合に対して具体的かつ踏み込んだ問題提起から講演は始まりました。

その問題に対して、自身の学生時代の経験を踏まえ、教育現場へテクノロジーの実装、親の関わり方の改善など種々解決策を提言しておりましたが、その中でもちょっと面白い視点からの発言がプログラミング講習に対しての考えです。

堀江さんと言えばライブドアの急成長で一目有名になった方です。プログラミング教育に関しては教育委員会が束になってもかなわないでしょう。

その考え方というのは、ざっくりいうと「学校の先生ではプログラミングの面白さを伝えきれない」です。これはまさに真理だと思います。

ボクはプログラミング教育推進派です。しかしその専門性を鑑みると学校の先生に「プログラミング教育始まったからよろしく~」はあまりにも酷な話です。
学校の先生に過度な負担をかけては質の低下を招くだけ。できるものはやる!できないものは外部に委託する!この思いっきりが大切ですね。

講演会というよりもゼロ高の宣伝?

今回の講演会、中身についてはこれまでの堀江さんの発言を耳にしている方であればさほど新鮮な内容ではありません。これは非難ではなく、それだけ堀江さんが普段から様々な情報を発信をしてくれている証拠です。

今回の講演会で面白いのは講演会の内容よりもその仕組みです。

結論から言うと今回の講演会はゼロ高の宣伝だと感じました。

講演会というと通常、運営側が講師にうん十万円という費用を支払い、参加者から入場料で利益を生み出すものですが、今回の講演会で参加者が支払ったのは著書代だけ。これでは運営側に利益はありませんよね。

ではどこでマネタイズしているのでしょうか。

ここからはボクの推測ですが、今回の講演会は様々な仕掛けが施されていました。

まず、参加者が著書が入場チケットとなっていること。
今回の講演はどうやら全国12都市にて開催とのことですので、参加者は全国の会場全てを合わせると少なく見積もっても2000~3000人程度にはなると予想します。
堀江さんの出演費用は不明ですが、仮に講演料ゼロ円でも著書が2000~3000冊売れるという事はそれだけでブランディングに繋がります。(一括購入ならばウィークリーチャートあたりなら一位になるでしょう)

そして会場費やスタッフ人件費はクラファンで募っていたので実質費用はゼロ円です。
今回の講演会は参加者は本を購入しただけで堀江さんの講演を聴くことができ、堀江さんは新著のブランディングをしつつゼロ高の全国大規模PRを行ったようなものです。

ゼロ高はサポート校ですので一人入学すれば卒業までに200万円ほどの費用が発生します。講演会参加者の1%が入校すれば4000万円から6000万円の収入となります。

堀江さんのマネタイズに対する批判は間違い

仮にこの仕組みに対して「ずるいじゃないか!」と思うのであればその考えは間違いです。

何故ならば参加者は実質負担ゼロで講演に参加できているので何一つマイナスはないし、著書の中でも今の教育制度の問題点を解決するためにゼロ高を立ち上げた旨を明確に記載しているからです。

むしろ今回の講演でボクが学んだのはそのマネタイズの仕組みです。

講演会のチケット代わりに講師の著書というのは最近では主流になりつつありますが、今回はそのブランディングからサポート校というリターンの大きいマネタイズまで連動させる点です。

この点については素直に勉強になりましたし、今後の講演会の主流となる軸を創り上げたと言っても過言ではありません。

これからのマネジメントは目先の金銭を獲得することではなく、長期的な視野を持って信用の積み重ねに取り組むこと。まさにその実例の学べる講演会でした。

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