政治の仕組みはお金の仕組み

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政治はお金の分配

政治というと難しいように思われますが、簡単に言ってしまえばお金を分配する仕事です。

よく保守だのリベラルだの右派だの左派だの耳にしますが、あれは思想の話であり、その思想を実現する為にどうやってお金を分配するかが実務に該当します。

そして社会構造が多様化する現代において、思想はすでにごちゃまぜになってきています。
例えば保守思想の中にも一部リベラル思想が組み込まれていたり、右派左派の定義があいまいになっているなどなど。

そんな時代において、政治を見るときはどうやってお金を分配しているか、これが肝です。

税金を払ってお金を配る?

新型コロナウイルスの影響で全国民に10万円配られた特別定額給付金は皆さんの記憶にも新しいでしょう。

ではあの給付金の元手は何かといえばもちろんボクらが日々払っている税金です。
※第二段があるかないか噂が絶ちませんが、麻生太郎財務相の本日付の発表では「第二段はない」と言っていますので、期待しないで家庭のお財布事情と向き合いましょう。

では、税金がボクらの手元に届くという事はどういう事なのでしょうか。

税金は消費税や住民税、法人税など様々な経路をたどって政府に集まります。
そして集まった税金を内閣で分配、国会審議を経たのちに行政サービスや補助金(給付金)として国民に戻ってきます。

今回、特別定額給付金として全国民に10万円が配布されました。
これは政府→国民へとお金が動いたことになります。

ではこのお金は真水となりボクらの手元に届いていたのでしょうか?

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お金が動けば人が動く、人が動けばお金がかかる

これは政治が存在する意向抜け出せない仕組みであり、普遍的な現実です。

税金を1万円収めたとしましょう。
その税金を何かしらの形で国民に戻す場合、戻ってくるお金はせいぜい5割程度です。(政策規模により異なりますが)

なぜならば、「政府→国民」とお金が流れる「→」の中には、その制度を作るための人がいて、その制度を執行するための組織が存在します。

その為、その人件費や設備投資のために多額のお金が注ぎ込まれ、ボクらの手元に戻ってくる時には既に当初のお金は激減しているのです。

だけどそこで使ったお金、給付したお金はもちろん人件費や設備投資分も国のお財布からは減っているので、税金という形でボクらは後日支払うこととなります。

これは給付制度の良し悪しの話ではなく、政治という仕組み上、行政サービスを実施するにはボクらの体感できるサービス以上にお金がかかっているという話です。

政治はビジネス

このように書くと誤解されるかもしれませんが、政治は国民から税金をいただき、その税金を使ってより良いサービスを提供する制度です。

国民のニーズは何か、そのニーズに将来性はあるか、ニーズに応えるための最良の策は何か。

皆さんは税金を支払い、その対価として行政サービスを受けています。
だからこそ感覚的にでも政治のお金の流れを理解することは、その行政サービスの費用対効果を考えるうえで欠かすことのできないマインドです。

逆に言えばそのマインドが無いと「なんて素敵な政策なんだろう!」と思っていても、実は必要以上にお金がかかっていて、その負担を後世にツケとして残してしまう可能性だってあるんです。

ビジネスではB/C(benefit by cost)、簡単に言うとコストパフォーマンスを重視します。
これは安かろう悪かろうの製品を売り出すのではなく、いかにコストを下げて品質の良いものを提供するかといった考え方です。

政治もこの原則に基づいています。
コストパフォーマンスの高い政策は最小のコストで大きなメリットを生み出します。
しかし、コストパフォーマンスの低い政策は多くなコストを投じてメリットを生み出さないなんてことだってあり得ます。

その際、困ったことに政治は入ってくるお金は税金です。会社でいえば売り上げに該当しますが、組織努力をしなくても一定額が入ってくることで組織論としてB/C意識が低下してしまいます。

政治=ビジネスと書きましたが、顕著に異なる点といえばこの部分でしょう。
そしてこの部分が政治の強みでもあり課題でもあります。

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コストパフォーマンスの高い政策とは?

これは投じたお金がどのように変化をするかを考えるとわかりやすくなります。

人によっては「環境だ!」「福祉だ!」「インフラだ!」とありますが、それは何年先の成果を見据えるかが大事です。

環境であれば50年後、福祉なら今すぐ、インフラなら10年程度でしょうか。一概にこれがベストといえるものではありませんが、ボクは教育が最も費用対効果の高い政策だと考えています。

というのも、教育レベルが上がれば20年後には政治の質も上がり、持続的な発展が期待できるからです。
逆を言えば教育のレベルが上がらなければ超高齢化社会において資金不足に陥った政治の質は否が応でも低下せざるを得ません。

費用対効果という数値化した政策というものがこれからの政治に欠かせないマインドだと考えています。

ちなみに教育経済学者の中室牧子氏は教育による経済効果を数値化してその必要性を発信しています。
※詳細は「エビデンスベースト」が日本の教育を変える〜中室牧子氏に聞くをご覧ください。
 中室さんの本は子育て中の親御さん、ビジネスマンにめちゃめちゃおススメです。

最後に

ちょっと教育推しのようになってしまいましたが、価値観は人それぞれです。

しかしそれでも数字というものは事実を指し示してくれるものですので、政治もB/C思考を取り入れた数値をもって政策を打ち出し、行政サービスを受ける皆さんも目先のメリットに振り回されないようにしましょう。

繰り返しになりますが政治はお金を動かせば人や設備が動きます。
だから実は皆さんの手元に届くよりもはるかに高額なお金が知らないところに消えてしまっています。

はて?このお金(サービス)はどのようにして俺の手元に届いたのかな?

こんな気持ちで政治を見てみると政治にもまた違った面白さがあります。

政治に距離を置くと損しかありません。どうせなら面白く政治を使い倒しましょう。

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