ハラスメントとは?その定義は?

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パワーハラスメント(パワハラ)・モラルハラスメント(モラハラ)・セクシャルハラスメント(セクハラ)などなど

ハラスメントの種類を調べてみるその数なんと40種以上!

なぜこれほどハラスメントは種類を増やし続けるのか、そしてハラスメントはなぜ無くならないのか、今回はハラスメントについて考えていきます。

なぜハラスメントの種類は増え続けるのか

なぜハラスメントの種類は増え続けるのでしょうか?
それはハラスメントの定義を考えることで見えてきます。

大阪医科大学の発表では、ハラスメントを以下のように定義づけています。

ハラスメント(Harassment)とはいろいろな場面での『嫌がらせ、いじめ』を言います。その種類は様々ですが、他者に対する発言・行動等が本人の意図には関係なく、相手を不快にさせたり、尊厳を傷つけたり、不利益を与えたり、脅威を与えることを指します。

大阪医科大学より

ようするに社会活動における「いじめ=ハラスメント」と定義しています。

だったら「いじめ」の一言で表現すればいいのでは?と思ってしまいそうですが、子どもたちに「いじめは良くない!」と言っているのに大人の世界でいじめがあったら子どもたちはひねくれちゃいますよね。そう考えるとハラスメントと言う言葉は大人にとってなんとも都合の良い言葉です。

その結果、定義があいまいになり、いつしか「不愉快を感じる=ハラスメント」とその定義をゆがめてしまい、生み出された〇〇ハラスメントは膨大な種類となってしまいました。

その為、すべてのハラスメントについて記述するときりがないので、まずは代表的な三つのハラスメントについて考えてみましょう。

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3大ハラスメントについて

パワーハラスメント(パワハラ)

職務上の地位や役職などの優位性を利用して嫌がらせをすることで、部下に対して不必要な指示や、理不尽な怒りをぶつける。
極端なものでは殴る・蹴るの暴力行為が行われることもある。
上司から部下へ、だけでなく、人間関係上優位性が生じている部下から上司へ対して行われる場合もある。

モラルハラスメント(モラハラ)

悪口や陰口、無視などで対象者の精神を追い詰めていくこと。
パワハラと似ているが、これは立場の優劣が関係なく、精神的な攻撃を指す。
例えば上司から無視されたり、社内で孤立する環境を作られるなどが該当する。

セクシャルハラスメント(セクハラ)

性的な嫌がらせのこと。
一般的には男性から女性に対してのイメージが強いですが、女性から男性であったり同性同士で行われることもある。
セクハラには大きく分けて2つのタイプがあり、1つ目が「対価型セクハラ」。これは職場での環境を向上させることを取引に性的な言動や行動を強要するもの。
もう1つが「環境型セクハラ」。他者に見えるようにポルノ画像を置いたり、女性だからと言ってお酌をさせるなどの性的な強要を指す。

ハラスメント=いじめ

この前提条件のもと考えると、ハラスメントは大人版いじめですので、子どもたちのいじめとは少し異なった考え方をしなくてはいけません。

子どもたちのいじめに対して学校ではどのように対応するのでしょうか?
いじめ対応は主に周囲の児童生徒の協力により、いじめの情報が教員に伝わり、当人もしくは保護者を交えて話し合い解決に向けて進めていきます。

ではハラスメントの場合はどうでしょうか?

学校で解消に向けサポートに入るべき「教員」の立場である「上司」がいじめの実行犯であるケースが大半です。
そうなれば当然ハラスメントは解消されることなく、時間がたてばたつほど状態化してしまい、やがては会社の空気がハラスメントを容認するようになり、解決に向かうことはないでしょう。

そして学校でのいじめとハラスメントの最大の違いは、ハラスメントは大人同士で行われるために、ハラスメントを行うものと受ける対象の人間関係によってハラスメントに該当するか否かが異なるという事です。

その為、これまではOKだった所謂「悪意の無いイジリ」が人によってはハラスメントとなってしまうことがあります。
特にこれは年齢や役職が上か下かで発生しやすいものです。

すべての人の距離感や思考を読み取れていればバランスよく人と接することができるかもしれませんが、そんな全知全能な人はまずいないでしょう。

だからこそ社会活動に身を置く大人であれば全ての人に対して節度のある行動を心がける必要があります。

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ハラスメントは無くならない?

厚生労働省の2018年度に寄せられた民事上の個別労働紛争の相談件数のうち、パワハラなどの「いじめ・嫌がらせ」は8万件を超えており、その数は年々増加傾向にあります。とはいえこの数字はこれまでハラスメントとして認識されていなかった数字が顕在化されただけであり、ハラスメントそのものが増加したとは言えないでしょう。

では、ハラスメントはなくせるのか。

結論から言うとハラスメントは無くなりません。

企業内のハラスメントならば人員配置によって徐々にハラスメントを減少させることは可能かもしれませんが、ハラスメントは社会活動の場のみならず身近なところでも発生しています。

恋人間、友人間、家族間、更にはネット上。
このコミュニティにおけるモラハラは特に顕著です。

しかし、それらのハラスメントは善意によって発生しています。

善意というボールを投げたつもりが受け手にとってはそれがハラスメントという心を傷つけるボールだった、なんてことが実際に起きているわけなので、人と人とのコミュニケーションが存在する以上ハラスメントは絶対的になくなることはありません。

その為、ハラスメントを無くそう!といったスローガンは理想ですが現実的ではないだけではなく、問題の本質を見えにくくしている可能性を含んでいます。

冒頭かいたようにハラスメントの種類は40種類を超えています。
そのすべての発生要因が一律ではない以上、まずは命に係わるハラスメントから解消に向けて取り組むべきです。

この記事では3大ハラスメントとしてパワハラ、モラハラ、セクハラをあげました。
それはハラスメントの中でもこの3つが命に係わるハラスメントだからです。

一例としてその他のハラスメントを見てみましょう。

  • ヌードルハラスメント(ヌーハラ)=ラーメンやお蕎麦など麺類を食べる時のすする音によるハラスメント。
  • グルメハラスメント(グルハラ)=グルメに関する知識を長々と語り、相手を不快にさせるハラスメント。
  • エンジョイハラスメント(エンハラ)=「仕事は楽しむものだ」などと楽しむことを他人に強要することがエンジョイハラスメント。

こんな冗談のようなハラスメントが発生したことで、ハラスメントの定義があいまいになり、同時に個々がハラスメントに対して抱くイメージはより抽象的となってしまいました。

ハラスメントは大人版のいじめ

このポイントを明確にせずして、「なんとなく不快感を感じる」ものまでも一緒くたにハラスメントとカテゴライズしては、本当に解決すべき課題を見落としてしまう可能性があります。

生きていれば不快に思うこともあるし、その経験を通して乗り越える強さや他者への思いやりなどを育みます。

しかし現代社会では不快感を感じるモノすべてを排除する傾向にあり、潔癖者社会が良き社会と評価される傾向にあります。

潔癖症は身体を弱体化させます。
なぜならば抗菌や除菌のしすぎは体内の免疫力を低下させ、外部から侵入してきた菌に対して抵抗できなくなります。これは人の心にも同じことが言えます。

ハラスメントの定義を改めて明確化し、命に係わるハラスメントには企業内の規律整備や法整備などを用いて対応をしなくてはいけません。

ハラスメントは大人版いじめ

この認識を持って解決に取り組んでいきましょう。

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