高収入世帯の児童手当廃止は当たり前?それとも金持ちいじめ?

Neil DodhiaによるPixabayからの画像

高収入世帯の児童手当廃止へ 待機児童解消の財源に、法案決定

2021/2/2、上記の見出しの記事が発表されました。記事の内容をおさらいすると、


政府は2日、一部の高収入世帯の児童手当を廃止する児童手当関連法改正案を閣議決定した。(※1)政府は待機児童を解消するため、2024年度末までに新たに14万人分の保育施設を確保する計画で、手当廃止で浮いた費用を財源に充てる。今国会での成立を目指し、22年10月支給分から適用する。廃止対象となる子どもは61万人。
改正案では、子どもが2人いる会社員の夫と専業主婦の現行モデル世帯と同じ世帯で夫の年収が1200万円以上の場合、児童手当を廃止する。年収960万~1200万円未満の場合は、引き続き月5千円を支払う。


とのことです。
正直な感想はこの制度の内容というよりも※1の部分

過去に何回も待機児童対策の財源確保を口実に事実上の増税や行政サービスがカットされてきました。(消費税10%への引き上げ時含め)

子ども向けの福祉、教育を増税や行政サービスカットの理由にすると「なんとなく許される感」があるのはうまく議員に騙されているような気がするので、皆さん注意してください。(注意して見ると、前にも同じことを言っているケースが多々あります)

お金持ちからはお金を取ってもいいのか?

さて、話を本題に戻すと、本制度改正はそのまんま「所得が多い人には児童手当を出すのを止めるよ」と言ったものです。
ここについては意見は様々あるかと思います。

  1. たくさんお金を持っているんだから5,000円(10,000円)くらいカットしてもいいじゃないか派
  2. お金持ちだってお金を稼ぐために努力したんだから同じく支給されるべきだ派

大きく分けてこの二つの考え方があると思います。
どちらの言い分も正しいように思えますが、そこを判断する前にまずがそもそもの児童手当の位置づけを確認してみましょう。

児童手当の目的

児童手当は、子ども・子育て支援の適切な実施を図るため、父母その他の保護者が子育てについての第一義的責任を有するという基本的認識の下に、家庭等における生活の安定に寄与するとともに、次代の社会を担う児童の健やかな成長に資することを目的としています。

内閣府より引用

このように示されております。

文章を読み解くと児童手当の目的は二つあり、一つ目が「家庭等における生活の安定に寄与」。二つ目が「次代の社会を担う児童の健やかな成長に資すること」です。

先ほど今回の制度改正に対して賛成と反対の二つの意見があるであろうことを書きましたが、目的1の安定した生活に対してであれば「金持ちには必要ない手当だ!」という指摘も成立しますが、目的2の社会を担う人材育成となると資産の有無は関係なく、国として支援をすべきです。(義務教育に該当する教育基本法の目的と合致するため)

要するに児童手当には目的が二つあり、その目的の定義が広すぎるために賛成派反対派どちらの意見も間違ってはいないということです。

それを踏まえ、今回の制度改正が実施される際には対象者(年収1,200万円以上)に対する行政サービスのカットを「お金持ちだから行政サービスをカットしていいんだ!」とするのではなく、「所得があり、生活に余裕があるのだから5,000円を児童福祉、社会貢献に充てる」といった、同じ結果であれど前向きに受け止めてもらえる仕掛けづくりが政府にも必要であると考えます。

同時に、今回の制度改正でおよそ毎月30.5億円、年間で見れば366億円の財源確保が見込まれます。

それだけの予算を投じて行われる待機児童対策です。政府には明確な対策を打ち出し、行政サービスをカットされた対象者も納得できる成果を示していただかなくてはいけません。


明ヶ戸亮太(あけど亮太):経営者×市議会議員
現在39歳:川越市議会議員(現在三期目)・広告会社代表取締役・ICTコンサルタント・FPのマルチタスク / JAPAN MENSA会員
Twitterアカウント

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です