公職選挙法は違反しても罰せられない謎

政治家特権は法律も歪める

選挙が近くなると各候補予定者の政治活動が活発になります。

それらの政治活動には法的に一定の制限がかけられており、その法律が公職選挙法です。

選挙期間は各選挙によって定められています。例えば市議会議員選挙であれば7日間。県議会議員選挙ならば9日間です。

そのため、事前に選挙運動を行わないよう、政治活動に一定の制限を設けるのがこの公職選挙法であり、この法律によって各候補予定者は政治活動と選挙運動の境界線を明確にしています。

公職選挙法で遵守すべき項目は数多くありますが、その中でも「解釈次第」といったグレーゾーンから「賄賂」のような明らかに黒判定となるものなど、きれいな言い方をすれば幅広い、雑な言い方をすれば面倒な法律になっています。

そのため、候補予定者のもとには選挙管理委員会から明らかに黒判定となる事項については事前に書面で通達がくるものがあります。

それが文書図画の制限です。

公職選挙法では選挙が近くなるとポスターやのぼりなど個人名を記載したものに一定の表示制限が設けられます。
これは選挙を迎えるにあたりお金持ちが有利になるのを回避するために設けられた制度ですが、法律で禁止されているにもかかわらず多くの候補予定者が違反をしているのが実態です。

更にはそれらの違法行為をチェックする選挙管理委員会も、取り締まるはずの警察も、これらの違法行為を見つけても、第三者からの通報がない限り取り締まりに動くことは「ほとんど」ない、議員特権ならぬ政治家特権です。

更に更に言うならば、これらの違法行為は警察から注意勧告を受けても、「うっかりしてました」の一言と、その後に修正をかければ無罪放免です。何のお咎めも無しと言うから不思議としか言いようがありません。

車の運転中、不注意から一時停止違反で罰金を払ったことがある方なら分かるかもしれませんが、うっかりや急いでいたからと言って許されることはありませんよね。

しかし、候補予定者ということは議員候補でもあります。議員特権が候補予定者から発揮される日本の法制度、いかがなものだろうか。

公職選挙法違反に対して目くじらを立てると、「自分が不利になるからムキになって」といった印象が持たれますが、これらの違法行為の問題点は争うことになる各陣営同士だけの問題ではありません。

選挙というのは条例や法律に関与して国民の生活をよくするための政治家を選出する制度です。

  • 公職選挙法を違反してでも選挙に勝ちたい
  • 法律を理解していないでうっかり法を犯してしまう

このような候補者が有利になるような歪んだ整備体制となっているのが今の日本の公職選挙法であり、選挙のためなら法律違反を行う、または自身が関与する法律すら理解できていない人物が議員となることは決して日本のためにはなりません。

以上のことからも公職選挙法違反は規律ある議員を生み出すためには遵守されるべきであり、有権者もある程度の理解を持ち、不純な候補予定者がズルのできない環境を作ることが必要です。

とはいえ公職選挙法は多くの国民にとって関わることも無い法律です。
それを「理解すべき」というのも無茶な話かもしれませんが、政治家を監視するのも国民の務めであるとちょっと無理をしていただくことが、真っ当な政治を生み出す第一歩になると信じています。

令和5年度 埼玉県議会議員選挙 投開票日が2023年4月9日(日)に決定!!

明ヶ戸亮太(あけど亮太)
1981年生まれ:前 川越市議会議員(三期)・広告会社代表取締役・ICTコンサルタント・ファイナンシャルプランナー / JAPAN MENSA会員 / フィジーカー(APF大会、アスリートモデル部門優勝)・現在、埼玉県議会議員選挙に向け川越市より準備中
マルチタスク・ラボ
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著書:マルチタスク思考

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※川越市のプロフィール(川越市HPより抜粋)
川越市は、埼玉県の中央部よりやや南部、武蔵野台地の東北端に位置し、109.13平方キロメートルの面積と35万人を超える人口を有する都市です。
遠く古代より交通の要衝、入間地域の政治の中心として発展してきた川越は、平安時代には桓武平氏の流れをくむ武蔵武士の河越氏が館を構え勢力を伸ばしました。室町時代には、河越城を築城した太田道真・道灌父子の活躍により、扇谷上杉氏(おうぎがやつうえすぎし)が関東での政治・経済・文化の一端を担うとともに、河越の繁栄を築きました。江戸時代には江戸の北の守りとともに舟運を利用した物資の集積地として重要視されました。
大正11年には埼玉県内で初めて市制を施行し、昭和30年には隣接する9村を合併し現在の市域となり、平成15年には埼玉県内で初めて中核市に移行しました。
川越市は、都心から30キロメートルの首都圏に位置するベッドタウンでありながら、商品作物などを生産する近郊農業、交通の利便性を生かした流通業、伝統に培われた商工業、豊かな歴史と文化を資源とする観光など、充実した都市機能を有しています。現在も、埼玉県南西部地域の中心都市として発展を続けています。
市内エリア:本庁管内、芳野地区、古谷地区、南古谷地区、高階地区、福原地区、山田地区、名細地区、霞ケ関地区、霞ケ関北地区、大東地区、川鶴地区

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