菅総理大臣肝煎りのデジタル庁が(無課金ユーザー状態で)本格始動 2021.09.01

9月1日、デジタル庁が発足

こんばんは、あけど亮太です。

9月1日、いよいよデジタル庁が発足。本格的な活動がスタートしました。

菅総理大臣が日本のデジタル技術の推進を目指した肝煎りの政策ということもあり、かなりPRにも力を入れています。
ボク自身、行政のデジタル実装を長いこと訴え続けてきた立場なので、政府にもこの流れを止めることなく頑張ってもらいたいと思っている一人です。

そんなデジタル庁の公式ホームページWordPressの無課金ユーザーのような作りとなっており、日本政府のデジタル最先端を発信する場としてはもうちょっと工夫があってもいいのではないだろうかという気持ちがあるのも正直に吐露します。
※Googleの理念を取り入れてのSEO対策かな、と一瞬思ったけど省庁のページにSEOは必要ないのでますます謎は深まるばかりです。

それはさておき、政策の方は行政手続きや政府機関内業務のデジタル化だったり、デジタル人材の育成に民間の英知を取り入れるスタンスなどはかなり期待できる取り組みではないでしょうか。→デジタル庁の政策

人事に若干の疑問あり

発足前から結構話題に上がっていた人事について。

報道ではデジタル監に72歳の石倉洋子氏の起用に対して批判的な意見も数多くありました。

年齢で判断してはいけないのですが、72歳の起用に「デジタル最前線!」といった感じは受けませんが、大学教授から始まり民間の数多くの一流企業で役員を歴任してきた彼女は経営者として抜群の経歴を兼ね備えています。
デジタル庁の政策立案者というよりも、デジタル庁のマネージメントといった立場に徹してもらえればその手腕を振るうことができるのではないかと期待しています。

しかし、デジタル監に経営者目線の石倉氏を起用するのならば、担当大臣にはデジタルの専門性を持った人材を配置することで、大臣とデジ監の双方が支えあう、ではなく、双方が互いを活かしあう関係が築けたのではないでしょうか。

平井担当大臣は電通出身ですが、40代で衆議院議員選挙に初当選、すでに20年以上の政治経験があります。
政治の世界では既にベテランと呼ばれる政治家ですが、言い方を代えれば長いこと民間企業のIT化に触れていないとも言えます。

そういった意味では平井担当大臣も石倉氏もマネージメントには長けているかもしれないけれど、社会においてデジタルがどのように作用するか、またブラックボックスの中身がどう構成されているかといったデジタル活用の想像、現場力に欠けているのが大きな欠点です。※これは非常に個人的な感想ですが、平井担当大臣のSNSもやらされている感がすごく漂っていますし、、、

デジタル審議官始め幹部人事に期待

と、トップ2の相性について少し意見をしましたが、デジタル審議官始め役員人事はかなり手厚い現場力です。

ホームページの幹部名簿から抜粋しますが、

  • デジタル審議官:赤石 浩一
  • Chief Architect:江崎 浩
  • Chief Design Officer:浅沼 尚
  • Chief Information Security Officer:坂 明
  • Chief Product Officer:水島 壮太
  • Chief Technology Officer:藤本 真樹

皆さん日本のIcTビジネスに大きく貢献してきた方たちです。
この人事からもトップ2はマネージメント、他幹部で政策立案を行っていくのがわかります。

これまで行政の指す有識者というと、だいたい現役組(実力派)と引退組(権威派)が半々くらいでしたが、ここまで見事に前線で活躍している人たちを揃えたことには驚きです。

無能な怠け者より、無能な働き者の方が質が悪い

デジタル庁が発足した以上、今後政府はデジタル政策を数多く打ち出してくるでしょう。

そこで想像できるのがアプリの活用。これまでのようにアナログで行っていた国民情報もローコストで管理できるし、何よりもスピード感が抜群です。

莫大な資金を投じながらも大コケしたcocoaと五輪アプリ。(開発費用だけでも計40億円以上)
デジタル庁がITリテラシーの高い組織となれば政府全体のデジタル投資費用を大きくコストダウンさせることも可能です。

デジタル庁の発足式で菅総理は「行政のみならず我が国全体を作り変えるくらいの気持ちで」といった熱いメッセージを寄せていましたが、 辛らつな言い方になりますが今段階でそこまで気負わなくていいと思います。

というのも行政のITリテラシーは非常に低いので、「すごいことやってやるぜ!」というよりも、まずは政府全体の意識をIT企業並みのリテラシーまで押し上げる取り組みが最優先事項です。

無能な怠け者より、無能な働き者の方が質が悪いと言った一説があります。

無能な怠け者は働かないので周りに迷惑をかけることはありませんが、無能な働き者は働けば働くほど周りに迷惑をかけるからだそうです。(元々はドイツ軍内で語られた、無能な兵士は働き者よりも怠け者のほうが良いといったジョークからきているそうです)

今の政府は圧倒的にITリテラシーが低いので、デジタル庁が発足したからといって勇み足になるとcocoaと五輪アプリの二の舞になるだけです。

まずはデジタル庁を中心に政府全体のITリテラシーを高めること。例えメディアから活動が遅いと批判をされようとも、まずは足場を固めることが重要です。それをせずして新たな政策を打ち出しても、これまでの事例から鑑みてまたまた大コケする結果となるのは明らかです。


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あけど亮太(明ヶ戸亮太):経営者×市議会議員
現在40歳:川越市議会議員(現在三期目)・広告会社代表取締役・ICTコンサルタント・FPのマルチタスク / JAPAN MENSA会員
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